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第3回 敵を知り己を知る(SWOT分析)
 
 孫子の兵法にでてくる「敵を知り己を知れば百戦危うからず」には続きがあって、「敵を知らずして己を知れば一勝一敗、敵を知らず己を知らざれば戦うごとに必ず危うし」とあります。

 情報分析の重要性を端的にあらわした格言だと思いますが、現代も2500年前と変わらず正確で客観的な情報分析の重要性は増すばかりです。
 人はそのときどきで自信過剰になったり自信喪失気味になったり、とにかく情報処理に主観が入るのが常です。
 どんな手法を使っても公平に(客観的に)情報を分析するのは難しいのですが、比較的有効な手法の一つにSWOT分析があります。

 SWOT分析は1960年代にスタンフォード研究所で開発されたもので、チーム自身が持つ内部環境を強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)に、プロジェクトがおかれている外部環境を機会(Opportunities)と脅威(Threats)に分けて分析・評価します。
 外部環境とはプロジェクトが目的を達成するうえで影響力を受けると思われる要因の分析、内部環境はチームが持っている有形・無形の資源(技術力や資金力など)を分析評価します(下表参照)。



SWOT分析の基本は
 ・ 強みをどのように生かすか?
 ・ 弱みをどのように克服するか?
 ・ 機会をどのように利用するか?
 ・ 脅威をどのように取り除くか、避けるか?
ですが、気をつけなければならないことは、弱みをどこまで改善しても他社に追いつくだけです。

 強みを更に強くして他社が追従できないレベルまで引き上げることが重要で、弱みは他社にアウトソーシングするとか共同開発することも視野に入れなければなりません。
 また、機会と脅威は捉え方によってはどちらにでも解釈できる場合が多く、重要なことは機会を逃さない俊敏さです。

 SWOT分析の最大の利点は、チームで議論する過程で共通の現状認識や問題意識を持つことができ、チームの一体感が醸成されることです。
 全員参加で議論することによって、独善的に陥りがちな情報分析を少しでも公平にし、共通の目標をもって邁進することによって百戦百勝して欲しいものです。