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第2回 企業の使命と収益 
 
 MOTは企業だけのものではありませんが、今回は対象を企業に絞ってご説明します。

 企業の使命は、世の中が必要とするモノやサービスをタイミングよくお届けすることで、その対価として収益(利益)を得ます。
 したがって、その収益はお客様のために継続的に使われなければなりません。

 「継続的」は企業にとって重要なキーワードで、現状の延長線上の商品だけでなく潜在ニーズを掘り起こし、そのニーズにマッチした商品を開発し、お客様に喜ばれる商品を世の中にお届けしなければなりません。
 このように長期的な視点で研究開発を続けるためにも、得られた資金を効率よく使って「商品」で世の中に貢献しなければなりません。

 MOTは「技術を効率的に活用して企業経営にやくだてる」とか、「技術投資の費用対効果を最大化すること」とご説明しました(第1回)。
 効率よく収益を上げ、その収益を「技術」という側面から効率よく活用し、お客様のニーズに応える企業活動そのものが、実践的MOTだと考えます。

 収益を上げるためには、どうすればいいのでしょう。
 昔から「入るを図って出を制す」といいます。
 この原則は個人も企業も国家も同じで、徹底して守ることが大切です。
 これを式で表すと以下のようになります。
   売上(入る)−経費(出る)= 利益
 この式を分解して表すと以下のとおりです。
  売価 − 原価 = 粗利 ・・・@
  粗利 − 経費 = 利益 ・・・A

 @式の粗利を大きくするためには「安く作って(安く仕入れて)高く売る」、言い換えれば魅力のある商品(高く買ってもらえる商品)を開発し、材料や作り方を工夫して安く作ることです。
 また、研究開発費や設計費は(企業によって異なりますが)A式の経費または@式の原価にカウントされますから、研究開発の効率をあげることもMOTの重要なテーマです。